□□□ へそのないブログ □□□
◆忘れがたい本、作品、思い出。
◆1記事完結で紹介しています。
◆№1から辿れば私小説風読物。

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ちちプロ

№115 あさぼらけ【その2】(太宰治『桜桃』)

深夜の、人気(ひとけ)のない、総合病院。どこかの扉が閉まっているだろう、と考えながら、正面の入り口から中へ進んでいくと、内側の自動ドアも開いて、そのまま、がらんとしたホールの中に入ってしまった。照明は、落ちている。見れば、向こうの、総合受付...
ちちプロ

№114 あさぼらけ【その1】(太宰治『桜桃』)

どうやら大事(だいじ)には至らずに済みそうだが、こんな事件があった。早朝、三時過ぎ、リビングの固定電話が鳴った。普段、私は、隣の、畳の部屋で寝ている。直ぐに目が覚めた。出るつもりはなかった。詐欺電話だろうと考えたからだ。まもなく留守電のメッ...
ちちプロ

№113 大人になれなかった弟たち(宮沢賢治『注文の多い料理店』)

俳優の米倉 斉加年(よねくら まさかね)さん。今、この名前を聞いて、顔が思い浮かぶ人は、どれ位、いるのだろう。米倉さんは、1934年(昭和9年)生れ。2014年(平成26年)に、80歳で亡くなっている。出演した映画やドラマなどを調べているう...
のりプロ

№112 秋天【その3】(キャノンボール・アダレイ『枯葉』)

それで、私は、その古い屋敷のために、何ができるのか、どうすべきなのか。その後も、ずっと考えていた。私としては、実は、その石碑を建てた、学者の仕事に興味がわいている。その学者自体が、ある種の歴史上の人物なのだ。それだけ大きな仕事をしている。そ...
のりプロ

№111 秋天【その2】(ビル・エヴァンス『枯葉』)

あることに気が付いた。目にとまったのは、敷地の出口、農道との境目の角に刺してある「杭」。そういえば、こんなものがあったな、と思い出したのだ。写真を撮っておこうと、停車して、車を降りた。屋敷から、公道に出るまで、まだ数十メートル農道が続いてい...
のりプロ

№110 秋天【その1】(チェット・ベイカー『枯葉』)

休日の朝。暫くぶりに、よく晴れた。随分と長い間、曇り空が続いた。全国的には、激しい雨も降った。被害の出た地域も多い。我が家では、長女が熱を出し、数日、寝込んでいた。食事の都度、うどんや果物などを、お盆に乗せて、長女の部屋まで運ぶ、ということ...
ちちプロ

№109 風に吹かれて(宮本浩次『はじめての僕デス』)

少しは運動しなければ、と考え、朝、ラジオ体操をしている。六時台のテレビ放送に合わせ、寝起きの肩や背中を、毎度バキバキといわせている。チャンネルをそのままに、テレビの前を離れ、身支度などを始めていると、まもなく呑気な歌が聞えてくる。『みんなの...
ちちプロ

№108 パンくずリストと論語(和辻哲郎著『孔子』)

「パンくずリスト」という言葉がある。例えば、企業や行政の、大きなウェブサイトを、いったりきたり暫く閲覧していると、画面の上の方に、「ホーム>カテゴリ>詳細ページ・・・」といった表示が出てくることがある。つまりは、これが「パンくずリスト」なの...
ねこプロ

№107 退職その後の一里塚(孔子『論語』)

最近、いくつかの方法で「論語」を読んでいる。昔買った、講談社+α文庫の、マンガで読むシリーズの「論語」も眺めているが、寝る前の時間、暫く読んでいたのは、貝塚茂樹、訳注による、中公文庫の「論語」。元々は、亡くなった、私の父親が買った、文庫本で...
ちちプロ

№106 山田五郎という人(ヴァン・ゴッホ『ひまわり』)

評論家で、編集者の山田五郎さん。先般、67歳で、亡くなった。定期的に通院している、内科の待合室で、私は、それを知った。つけっぱなしのテレビに、短いニュースが流れたのだ。午後のまちの病院は、混雑していた。前の席の、元気な、おじいさんが一人、「...
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