ちちプロ №11 父からの手紙(G・K・ウォード『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』) 気になっていた「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」を読んだ。 職場への朝の遅刻は厳禁とのアドバイスがあった。 自制心を強くもって時間どおりに出勤するほかの人たちの士気をくじくから。 定刻に出社するという責任さえも果たせない人に、どう... 2023.09.10 ちちプロ
ちえプロ №10 注射記念日(俵万智『サラダ記念日』) 長年通ってきた近所の小児科に、久しぶりに子供達三人を連れていった。 やり残した予防接種を受けさせるためである。 長男と二男は二十歳を超えている。 一番下といっても長女も既に高校生。 待合室のサイズ感に比べ、今や少々場違いな一団となってしまっ... 2023.08.20 ちえプロ
のりプロ №9 ニモと黒縁眼鏡(映画『ファインディング・ニモ』) 今夜のテレビのロードショーはファインディングニモだった。 夕食を終え、子供達はそれぞれ自分の部屋へ引き取り、一人リビングに残った一番下の娘にリモコンの操作権が残った。 私は隣の和室で寝る準備をしながら、半分閉めた襖越しに映画の音だけ聞いてい... 2023.08.01 のりプロ
のりプロ №8 認知症のサザエさん(長谷川町子『サザエさん』) コロナ感染症の問題が落ち着きを見せ、ようやく母の入っている施設でも、家族との面会が再開されることになった。 当面、時間や人数は限られる。 休日の午前中、長女と二人で会いに行くことにした。 数か月ぶりの面会。 施設の職員が面会用の個室まで、車... 2023.07.10 のりプロ
のりプロ №7 野バラとチャイナローズ(佐藤千亜妃『風に抱かれて』) チャイナローズという品種のバラがある。 我が家では苺ミルクを思わせる、濃いピンクの少しねっとりした質感の花をつける。 母が好きで育てていた。 三年前、父と母が一緒に施設に移ったあと、空き家となった郊外の家の手入れは、植木や花壇も含め私の仕事... 2023.06.01 のりプロ
のりプロ №6 花唄とアイス(Vaundy『怪獣の花唄』) Vaundyの「怪獣の花唄」という曲が人気だ。少年時代の友達との記憶が主題。 誰にもある子供の頃の思い出を呼び覚まし心の琴線に触れてくる。 先般の休み、久しぶりに従兄弟の家に泊まり夜飲むため、沿岸部の地方都市へ一人車で向かった。 私も小学四... 2023.05.10 のりプロ
ちちプロ №5 「あの頃の猪木」と空襲(”燃える闘魂”アントニオ猪木) 昨年、アントニオ猪木さんが亡くなった。 NHKの深夜の番組で死の直前の様子を放送していた。 80年代のプロレスブームのとき、中学生だった私も夢中でテレビ中継を見ていた。 猪木さんはその後、政治家としても活動。タレント的に時折テレビで取り上げ... 2023.05.01 ちちプロ
ちちプロ №4 サブスクと軽自動車(KISS『ハード・ラック・ウーマン』) 長男が、春から社会人になった。 今、初任給の使い途をあれこれと皮算用している。 高校生の長女にも毎月数百円だけ出させ、後は自分が負担し、音楽配信のサブスクリプションの契約をしたいと思うがどうか。 そう、私に聞いてきた。 反射的に、反対したく... 2023.04.20 ちちプロ
ねこプロ №3 ボヘミアン・ラプソディ(クイーン『伝説のチャンピオン』) 今夜は、春に異動した新しい職場の歓迎会だった。 少し遅くなって家に帰ると、テレビのロードショーでボヘミアン・ラプソディをやっていた。 ついつい途中から見始めた。 フレディ・マーキュリーが、自分がゲイであることを妻に告白するシーンあたりから。... 2023.04.10 ねこプロ
ねこプロ №2 桜の花の向こうには(梶井基次郎『桜の樹の下には』) 毎朝の出勤時。 バス停まで向かう道の両側に、大きな二本の桜の木がある。 それぞれ10m近いだろうか。 毎日、何かしら目に入り幾分見上げながら通り過ぎる形になる。 向かって右手の桜は酒屋の駐車場と公道の境目付近。 左手の桜はアパートの駐車場の... 2023.04.01 ねこプロ