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№15 新聞とテレビCM(立花隆『立花隆の最終講義』)

正月の大手新聞社のテレビコマーシャルに、こんなものがあった。 振り向いた少女にコメントが重なる。 「信じてもいいですか。○○新聞」 ちょっとびっくりした。 実は信じてはいけないことが幾分かでも混じっていたのだろうか。 少なくとも建前としては...
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№14 立花隆と実存主義(キルケゴール『死に至る病』)

珍しく平日に休みが取れた。 年末の用足しの途中、以前から気になっていた自宅近くの公民館に寄ってみた。 その建物の中には市役所の出張所や、会議室などの他に、小さな図書室が併設されている。 早期退職に向けて、少しずつ、あれこれと準備している私に...
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№13 男女共同と男性問題(濱口桂一郎『働く女子の運命』)

男女共同参画とほぼ同じような意味合いで「女性問題」という表現も使われる。 近い将来、逆に「男性問題」という言葉が大きく取り上げられる時代が来るのでは無いかと密かに案じている。 先日、大学三年生となり、就職活動を控える二男が、こんなことを言っ...
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№12 メールの宛先(篠原健太『スケット・ダンス』)

部下から受けたメールにどこか違和感があった。 複数の人に対して、何か問い合わせをしている内容。 どうやら本文に「○○様」という宛名を付けていないことが原因で、少しおかしくなったようだ。 システム上の宛先欄に個人名が表示されるから、本文では省...
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№11 父からの手紙(G・K・ウォード『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』)

以前から気になっていた「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」を読んだ。 中に、職場への朝の遅刻は厳禁とのアドバイスがあった。 自制心を強くもって時間どおりに出勤するほかの人たちの士気をくじくから、とある。 定刻に出社するという責任さえ...
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№10 注射記念日(俵万智『サラダ記念日』)

長年通ってきた近所の小児科に、久しぶりに子供達三人を連れていった。 やり残した予防接種を受けさせるためである。 長男と二男は二十歳を超えている。 一番下といっても長女も既に高校生。 待合室のサイズ感に比べ、今や少々場違いな一団となってしまっ...
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№9 ニモと黒縁眼鏡(映画『ファインディング・ニモ』)

今夜のテレビのロードショーはファインディングニモだった。 夕食を終え、子供達はそれぞれ自分の部屋へ引き取り、一人リビングに残った一番下の娘にリモコンの操作権が残った。 私は隣の和室で寝る準備をしながら、半分閉めた襖越しに映画の音だけ聞いてい...