カイタ

のりプロ

№6 花唄とアイス(Vaundy『怪獣の花唄』)

Vaundyの「怪獣の花唄」という曲が人気だ。少年時代の友達との記憶が主題。誰にもある子供の頃の思い出を呼び覚まし心の琴線に触れてくる。先般の休み、久しぶりに従兄弟の家に泊まり夜飲むため、沿岸部の地方都市へ一人車で向かった。私も小学四年生ま...
ちちプロ

№5 「あの頃の猪木」と空襲(”燃える闘魂”アントニオ猪木)

昨年、アントニオ猪木さんが亡くなった。NHKの深夜の番組で死の直前の様子を放送していた。80年代のプロレスブームのとき、中学生だった私も夢中でテレビ中継を見ていた。猪木さんはその後、政治家としても活動。タレント的に時折テレビで取り上げられて...
ちちプロ

№4 サブスクと軽自動車(KISS『ハード・ラック・ウーマン』)

長男が、春から社会人になった。今、初任給の使い途をあれこれと皮算用している。高校生の長女にも毎月数百円だけ出させ、後は自分が負担し、音楽配信のサブスクリプションの契約をしたいと思うがどうか。そう、私に聞いてきた。反射的に、反対したくなった。...
ねこプロ

№3 ボヘミアン・ラプソディ(クイーン『伝説のチャンピオン』)

今夜は、春に異動した新しい職場の歓迎会だった。少し遅くなって家に帰ると、テレビのロードショーでボヘミアン・ラプソディをやっていた。ついつい途中から見始めた。フレディ・マーキュリーが、自分がゲイであることを妻に告白するシーンあたりから。何でこ...
ねこプロ

№2 桜の花の向こうには(梶井基次郎『桜の樹の下には』)

毎朝の出勤時。バス停まで向かう道の両側に、大きな二本の桜の木がある。それぞれ10m近いだろうか。毎日、何かしら目に入り幾分見上げながら通り過ぎる形になる。向かって右手の桜は酒屋の駐車場と公道の境目付近。左手の桜はアパートの駐車場の敷地の中に...
ねこプロ

№1 始まりは夢十夜ふうに(北杜夫『へそのない本』)

夢を見た。日曜未明、まだ暗い明け方。年相応で仕方がないのかあるいは日々のストレスか、ここ数年いわゆる早朝覚醒に苦しんでいる。疲労が残っているのに、深夜たびたび目覚めては、その後眠れなくなる。何度目かのトイレに起きたあと、もう少し寝て疲れをと...