№28 兄妹喧嘩(ヒゲダン『Subtittle』に想う)

ねこプロ

Official髭男dism(オフィシャルヒゲダンディズム)の「Subtittle(サブタイトル)」という曲。

前々から気になってはいた。
MV(ミュージックビデオ)を断片的に見る限りでは、また泣かされそうな気配。

以前「I LOVE(アイラブ)」という曲のMVも好きで、繰り返し見ていた。
そこには色々な愛が、オムニバスのような形で表現されていた。

若い男女の愛ではなく、友情や、お腹の大きなお母さんの生まれてくる我が子への愛。
LGBTや老夫婦の愛まで。ペットとの日常もあった。

最後は、こざっぱりとしたイケてる感じの男性が、リビングで眠ってしまった小さな娘を抱きかかえて、寝室へ連れて行くという場面で終わっている。

きっとシングルファザーなのだろう。
私にとっては、特に沁みるラストシーン。

「サブタイトル」のMVは、このシングルファザーと一人娘という関係性の部分だけを取り出して一つのストーリーに膨らませたような按配である。

町工場で働きながら育ててきた娘が、フィギュアスケートで活躍するところまでの物語。

心に刺さり過ぎて痛いので、受け止めるにも覚悟が必要と思い、暫く避けていたのだが、先般の日曜の朝、ようやく通して見ることができた。

今、私は、夕飯作りの前に少しだけでもと思い、ダイニングテーブルでノートパソコンに向かい、こうして文章を起こしている。

午前中、夏期講習に行ってきた我が家の長女は、すぐ横のリビングの床で、腕組みをして、大の字で気持ち良さそうに昼寝中。クーラーも効いている。

今日も暑かった。疲れたとは思う。

それにしても高校三年生。
勉強はどうした、と不安になるのだが、ひとまずそれは置いておこう。

ヒゲダンの歌詞。
ブログを書くために、ネットで改めて目を通すと、これがまたずしりとくる。

呑気な、長女の寝顔が横目に入る。
私と子供達との、これからのことを考えさせられる。

言葉はまるで雪の結晶
時間が経ってしまえば大抵記憶から溢れ落ちて溶けていって消えてしまう

先般、妹と喧嘩してしまった。
早期退職を考えている私に、なぜ、あと数年頑張れないのか、と素朴に聞いてくる妹。
私の方が、一方的に腹を立ててしまったのである。

自分の健康寿命や、やりたいことをやれる時間が、ずっと長く続くように思うのは間違いだ。
私も妹も、残り十年位が勝負だと考えるべき年代になってきているのではないか。

これまで話したこともない、そんな私の意見を、妹も突飛に感じたのだろう。
お酒も入っていた。

急に、そんなネガティブなことを言わなくてもと、妹としてはちょっと鼻白んだような感じとなった。その反応に、つい「カチン」となってしまったのだ。

子供達に「気持ち」を伝えたい、「言葉」を残しておきたいとずっと考えてきた。

母親を、早くに亡くすことになった子供達。
昔のエピソードの中に込められた、妻の想いや言葉の意味。

折りに触れ話してきたつもりだが、ちゃんと伝わっているのかどうか心許ない。
日々の出来事の中で、心に刻んでおいて欲しいと思うことも多い。

しかし、肝心な所で口下手な私である。

何時からか、ブログという手段を考えるようになった。
時空を超えた子孫への手紙、というような意味も込められたら、それはきっと面白いはず。

もしかしたら私の書く文章に、ふと、目を留めて、なるほどと思ってくれる世の中の人も、案外いるかもしれない。

少しでも読みやすくするためには、何度でも推敲して、リズムを整えるべき。
私の残りの時間で、果たして、どこまで出来るものなのだろうか。

妹には、上手く話せなかったが、そんな想いもずっと抱えきた。

流石に外が少し暗くなってきた。
そろそろ長女を起こして夕飯作りに取りかからねば。

それにしても、ヒゲダンの歌詞はよく出来ている。
私の気持ちそのもの、でもある。

言葉はまるで雪の結晶

僕らのストーリーに添えられた字幕のように
思い返した時
不意に目をやる時に
君の胸を震わすもの探し続けたい

もう少しだけ待ってて

2024年7月某日

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