chapter6

ちえプロ

№51 光の中の細雪(トルストイ『光あるうち光の中を歩め』)

一日の仕事を終え、職場を出る。帰りのバス停へと向かう。この時期の、その時間帯。日は落ち、すっかり辺りは暗くなっている。微かに明るさの残る、深く濃い赤紫の曇り空。見上げると、ちらちらと細かい雪が降っている。風があるのだろう。早いテンポで雪片が...